「グリーンランドを買い取る」「カナダ、メキシコ、コロンビアからの輸入品に関税かける」「USエイド(世界1位の米国の海外援助を仕切る団体らしい。日本で言うJICA)を閉鎖する」「ガザ地区を所有する(住民は皆追い出す)」・・。
それにしても、ここまでひどいとは思わなかった。
それを米国では、誰もきちんと止められない。
イエスマンばかりスタッフに集めたから、こうなっているのだろうが。
共和党もたくさんいるくせに本当に皆ダメだ。
関税については、一応の成果(譲歩)を勝ち取ったらしく、いったん保留としているが、
これが、与太者の成功体験となってしまうのではないかという識者の見解も述べられていた。
USエイド(その援助先や活動にはいろんな意見があるのかも知れないが、それはここでは置く)が活動を停止すれば、そこにどこが入り込んでくるかは、火を見るより明らか。
暴走老人の暴走が、今後の世界秩序に、長年にわたる影響を及ぼすことは間違いないだろう(それも明らかに悪い方向に)。
それにしても、民主主義の先陣を誇るような米国のなれの果てが、このような悪しき「人治主義」に収斂されるというのは、本当に皮肉な話である。また、私たちは、民主主義というものの恐ろしさを、まさに目の当たりにしている。
俯瞰的に見れば、いま歴史の1つの転換点、ないし混乱点を、現在進行形で見届けていることになる。
ミクロで見れば、USエイドが閉鎖させられたことで、世界中で援助活動をしている団体や人々への支払は止められ、それこそその人達の家族の生活もいきなり危機に直面するわけである。マルコ・ルビオ「国務長官」は、USエイドの資金使途について、「1ドルたりともそれが国益に合ったものなのか,エビデンスを示せ!」と言っているそうだ。いずれそのままあんたらに返ってくよその言。これから米国では、国相手の損害賠償請求訴訟が大量に起こされることになるだろう。
4年のうちの2年でレームダック化かと思っていたが、もっと早い段階で消えてもらわないと、本当に取り返しのつかないことになるように思う。
おそらく、世界中の多くの国が、米国から背を向ける方向を検討している。
そのうち、米国に金が集まるという状況も,変わってくるかもしれない。今のところ、IT大手などは皆尻尾を振っているが、今後はわからない。そうなれば、世界の経済秩序にも影響するだろうし、これまで比較的安全なものとして運用されていた金融商品の安定性にも疑問符がつくかもしれない。「危急時のドル」という発想も変わって行くのかもしれない。
米国メインの国際秩序がベストというつもりはないが、少なくとも代わるものが提示されない中では(そして代わるものに一定の信頼が置けないのであれば)、少なくとも急激な枠組みの変更は多くの人々を困難に晒すことになるはずである。ラストベルトの労働者達もいっときは溜飲を下げるかもしれないが、その後物価のさらなる高騰等でまた苦しむことになるのだろう。
与太者は、米国が常々非難してきた「権威主義」をまさに具現している。
まさに「馬鹿殿」だ。将来いろんな書物や映画のネタに使われるだろう。その時にも今のような社会が継続し、そのような表現行為が許容されていればの話だが。
米国有権者は大いに反省すべきである。
日本は与太者のどんな愚行にもコメントできないのだろうな。
ただ、原爆投下のことでまた「ご乱心」発言(いかにも言いそうだ)があればどうなるだろうか。
日本の今後の立ち位置に関わってくる場面であろう。「日本の誇り」とか口にするなら、そういうことも考えるべきだろう。
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