「私は自分を客観的に見ることが出来る。あなたとは違うんです。」

首相になった人物がいいと思ったことは滅多にない。

とりわけ、今の首相に関しては、過去30数年でもそのトップクラス。

首相が1年ごとに替わるのも問題だが、よりによってこの男が長く続くとするなら、
非常に残念なこと。
「この程度の国民にこの程度の政治」と言った政治家は誰だったかな?

ところで、標記発言。
福田康夫氏が首相を退任する際の記者会見で話したもの(だったと思う)。

この時の福田氏は、はっきり言って苛立っていた。マジギレしていた。
苛立ちの本音の部分がでたのだろう。

私は、この福田という首相については、憎みきれないところがあった。
(昔、沢田研二に,「憎みきれないろくでなし」という曲があった。関係ないか。)
小泉政権時代の官房長官であったが、どこか人を馬鹿にしたような態度が、個人的には意外と鼻につかず、
とりわけ首相になってからは、どこか「なりたくてなったんじゃないのに」感が漂っており、むしろ好感が持てた。

そして、標記発言。
正直、「よく言ってくれた」と思いました。
かつて大学時代にマスプロ教室の空席が目立つ中で寝汗をかいてねていた程度の奴が、
第4権力の名の下に、あたかも自分たちの背後に世論がいるかのように不遜な質問を繰り返す。
それに対し、本当に腹が立ったのでしょう。

もちろん、記者の質問は、それはそれでやるべきだし、
権力の地位にいるものは必要に応じ追い込むべき。

それはそれとして、
標記発言、今でも折に触れて思い出す。

なぜって、あなたのまわりにもいるでしょう。
自分を客観的に見られない人。
「私は自分を客観的に見られる」然としながら、全然そうじゃない人。

福田氏がほんとうに「自分を客観的に見られる」のかどうかは知らないが、
標記発言は、現在に至るまで、福田氏に対する私の好感度を支えている。

福田氏が長期政権を担ったなら、憲法改正とか靖国参拝とか、そんな話も(さほど)なかっただろうに。
もう少し隣国ともうまくやっただろうに。
外交音痴ははやく退場しろ。

ろっくおじさんの戯言

ビートルズが全米制覇をした年に生まれた男(いちおうべんごし)が、音楽ネタや日々の雑感を綴る。仕事には役に立たないブログ。

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