今回はかなりマニアックかも。
先日、車を運転しながら、久々にzombiesのベストを聞いていた。
zombiesは、60年代初期から中盤過ぎ頃にかけて、三枚くらいのアルバムを出したバンドで、コリン・ブランストーンのちょっとくぐもったようなボーカルのほか、印象的なのがロッド・アージェントのオルガンである。
有名な曲は例えばこんな曲。
https://www.youtube.com/watch?v=Uf_m9kio3EU
私はサンタナのカバーで知ったのだが、原曲はやはりハモンドオルガンが印象的。
私はかねてから、このハモンドの音を大変好んでいる。
のちに「キーボード」と呼ばれるようになるのだが、この60年代~70年代初期のころの「古くさい」(?)音色が、なんだか自分の幼いころのかすかな記憶やイメージも彷彿させたりもあり、とても奥ゆかしく感じられる。
ハモンドオルガンと言えば、古くは大御所でジミー・スミスというジャズオルガニストが有名だが、個人的には、やはり最初に印象深く刻まれたのは、animalsのこの名曲(もともとはアメリカの古い歌。)。
https://www.youtube.com/watch?v=RsABMDuV5BM
この若々しい、かつ荒々しいエリック・バードンのボーカルの背景に奏でられる、アラン・プライスのオルガンがとても印象深い。
アラン・プライスは、その後animalsを脱退し、アラン・プライス・セットを結成するが、そこでのこのカバー曲の演奏も白眉である。
https://www.youtube.com/watch?v=0yxZ1F093Us
間奏部分のオルガンソロを含め、本当にすばらしい(朝日の当たる家に印象がけっこう似てる感じもあるが)。
zombiesは、いったん解散後に、いろんな経緯から68年ころに一枚アルバムを出した。時代はサイケデリック・エラであったが、そこでこんなヒット曲もものにしている。
https://www.youtube.com/watch?v=qzpPy9hJYA8
これまたくぐもったサウンドで、いとよろし。
その後zombiesを抜けたロッド・アージェントは、こちらも自分のグループ、「argent」を結成。こんな奥ゆかしい曲を70年ころに出している。
https://www.youtube.com/watch?v=m9OO7ly4_94
このオルガンの音色もとても好み。
ハモンド・オルガンの名手としては、他にも(言うまでもなく)キース・エマーソンや、ジョン・ロード、スティービー・ウィンウッド、リック・ライト、リック・ウェイクマン、ブライアン・オーガー等々多士済々。
しかし、個人的には私はこの人を外せない。
ソフト・マシーンのマイク・ラトリッジ。
https://www.youtube.com/watch?v=Pqsm3C8nvFU
変な隈取りしているケヴィン・エアーズ(ベース)と、歌いながらシャープなドラミングの、まだ下半身不随になる前のロバート・ワイアット(ドラムス)に、マイクの当時は三人体制だった。こちらも67年なので、プログレになる前のサイケデリック時代。この後、ジャズロックの方向へ進んでいくことになるが、このマイクのオルガンはいつでもこのバンドのサウンドの重要な背景となり続けた。
80年代以降のキーボードサウンドも、個人的にはものによるかな、ものによってはよい、と思っているが(テクノポップも結構嫌いではなかった。)、本当はこの「古くさい」オルガンサウンドがたまらないのである。
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