中2の時に初めて見た「ウッドストック」のドキュメンタリー映画は、本当に衝撃だった。
登場するミュージシャンのプレイがいずれもすさまじく、これと併せて当時のヒッピームーブメントを映した、いまからすれば脳天気とも言えてしまう若者たちの宴の様子、本当に、まだロックが原石であった時代、皆が理想を抱いていた時代の一瞬を切り取ったものであろうが、ロックを聴き始めてまだ日も浅かった少年には、本当に刺激的だった。
その中でも、実はこの映画のイントロに流れていた曲、それからラストに流れていた曲、いずれも背中に大寒気が走るようなショックを受けた。イントロの曲は「ALL TIME GONE」、ラストの曲は「WOODSTOCK」。いずれも、クロスビー、スティルス&ナッシュの曲である。
1969年8月に開かれたこのロックフェスで、CS&Nは公にお披露目となった(んだと思う。アルバムデビューは6月)。言うまでもなく、それぞれバーズやバッファロー・スプリングフィールド、ホリーズといったグループでそれぞれ活躍したメンバーが集結した、クリームやブラインドフェイス同様、当時はやりの「スーパーグループ」である。
活動は断続的といえ、あるときはニールヤングを加え、あるときはメンバーの一部がデュオで活動、またソロ活動や別グループを作るなどし、また思いついたように再結成を繰り返すという活動を続けてきた。
このグループの曲を熟知しているわけではないが、やはり伝説のグループだし、このメンバーでの来日は最後かも知れない、などと思い、骨董品を眺めに行く感覚で、チケットを購入した。本日が18年ぶり?の来日の初回公演であった。
3ヶ月ぶりのライブ。
当日の朝になっても新聞に「当日券あり」の広告が出ており、どんなにがらがらなんだろう、さすがにファン層が高齢化して、もうcsnなんて、てな感じかと思ったが、会場に入る手前にいたダフ屋さんは,「券余ってない?」との呼びかけ。なんだ、最後の最後で売れたんだな、さすが伝説のグループ。
開演直前には、客席は満員。自分より明らかに10才以上は年上の高齢者のファンがさすがに多い。60年代からのファンだろうな。スーツ姿の人が少ないな、この人たちは60過ぎまでバンドやってんのか?それとももうリタイアしていると言うことか?てな感じ。
オープニングはいきなり「carry on」。いきなり、あの初期2枚のアルバム時代へ思いをはせてしまう。全体に、やはり初期の曲を中心に、「just a song before I go」等の70年代~80年代の曲、バッファローの曲2曲(BLUE BIRDとFOR WHAT IT’S WORTH」いずれもとても好き)、ディランの「NORTH COUNTRY GIRL」、「song for joni mitchel」とのグラハム・ナッシュの紹介で始まった「OUR HOUSE」、それからあのイントロ「DEJA VU」等々、その他諸々。恐らく新曲もあったのだと思う。
最初の頃はハーモニーがおぼつかなかったが、だんだんと声も出るようになってきた。もともとがハーモニーを信条とするグループと言うこともあるのか、バックコーラスはなしで、歌へのこだわりが感じられた。
グラハムナッシュが結構全体を引っ張っており、このグループにおける彼の高音ボーカルの重要性を改めて感じた。スティルスのギターもこのバンドでは魅力だが、随所で「頑張った」プレイが見られた。ロック的な部分はいうまでもなく彼の貢献度が大きいが、だみ声もまた味がある。
しかし、何より驚いたのは、20年ほど前には、ぶくぶく太ってもう死ぬだろうと思われていたデビッド・クロスビーの健在ぶり。ただ立ってにこにこしているだけかと思ったら、ソロパートもあり、アコギでは独特の音色とフレーズを聴かせ、また声量も落ちていない(音は外し気味ではあったが、まあ枯れた味か)。しまった。オペラグラスを持ってくるんだった。もっとしっかり顔を見たかった。全然期待してなかったんで。
たびたびのMCで名前が触れられていたジャクソン・ブラウンその人が現れたときは大驚き。もちろん客席全体が。全くのサプライズだった(来週から来日公演のよう)。歌った曲は最近のものだったような気がする、しっとり聞かせるナンバーだったが、「ラニング・オン・エンプティ」とか、「ブールバード」とか、「ロイヤーズ・イン・ラブ」とかいい曲がいろいろある人。もうちょっとやってくれても良かったが、前記の曲をナッシュとのデュオで歌い、1曲だけで去って行った。こんなサプライズがあったのは私のライブ観戦史上初めてである。
アンコール最後の曲は、「teach your children」。お馴染み。そういえば、チベット弾圧に抗議する曲もあった(欧米のミュージシャンにはかなり興味がある点なのだろう。)。まだあれやってないだろう。「woodstock」は?「青い目のジュディ」は?バースの曲やホリーズの曲はやんないのか?「OHIO」やってくれーとか、いろいろあったが、まあ、本当にしみじみ伝説を味わえたライブだった。
ニールヤングといっしょに来たら、また見に行こうか。
演奏を聴きながら、いろいろと思いをはせ、花粉症の影響も相まって流れ落ちそうな涙をごまかしながら堪能していた。
登場するミュージシャンのプレイがいずれもすさまじく、これと併せて当時のヒッピームーブメントを映した、いまからすれば脳天気とも言えてしまう若者たちの宴の様子、本当に、まだロックが原石であった時代、皆が理想を抱いていた時代の一瞬を切り取ったものであろうが、ロックを聴き始めてまだ日も浅かった少年には、本当に刺激的だった。
その中でも、実はこの映画のイントロに流れていた曲、それからラストに流れていた曲、いずれも背中に大寒気が走るようなショックを受けた。イントロの曲は「ALL TIME GONE」、ラストの曲は「WOODSTOCK」。いずれも、クロスビー、スティルス&ナッシュの曲である。
1969年8月に開かれたこのロックフェスで、CS&Nは公にお披露目となった(んだと思う。アルバムデビューは6月)。言うまでもなく、それぞれバーズやバッファロー・スプリングフィールド、ホリーズといったグループでそれぞれ活躍したメンバーが集結した、クリームやブラインドフェイス同様、当時はやりの「スーパーグループ」である。
活動は断続的といえ、あるときはニールヤングを加え、あるときはメンバーの一部がデュオで活動、またソロ活動や別グループを作るなどし、また思いついたように再結成を繰り返すという活動を続けてきた。
このグループの曲を熟知しているわけではないが、やはり伝説のグループだし、このメンバーでの来日は最後かも知れない、などと思い、骨董品を眺めに行く感覚で、チケットを購入した。本日が18年ぶり?の来日の初回公演であった。
3ヶ月ぶりのライブ。
当日の朝になっても新聞に「当日券あり」の広告が出ており、どんなにがらがらなんだろう、さすがにファン層が高齢化して、もうcsnなんて、てな感じかと思ったが、会場に入る手前にいたダフ屋さんは,「券余ってない?」との呼びかけ。なんだ、最後の最後で売れたんだな、さすが伝説のグループ。
開演直前には、客席は満員。自分より明らかに10才以上は年上の高齢者のファンがさすがに多い。60年代からのファンだろうな。スーツ姿の人が少ないな、この人たちは60過ぎまでバンドやってんのか?それとももうリタイアしていると言うことか?てな感じ。
オープニングはいきなり「carry on」。いきなり、あの初期2枚のアルバム時代へ思いをはせてしまう。全体に、やはり初期の曲を中心に、「just a song before I go」等の70年代~80年代の曲、バッファローの曲2曲(BLUE BIRDとFOR WHAT IT’S WORTH」いずれもとても好き)、ディランの「NORTH COUNTRY GIRL」、「song for joni mitchel」とのグラハム・ナッシュの紹介で始まった「OUR HOUSE」、それからあのイントロ「DEJA VU」等々、その他諸々。恐らく新曲もあったのだと思う。
最初の頃はハーモニーがおぼつかなかったが、だんだんと声も出るようになってきた。もともとがハーモニーを信条とするグループと言うこともあるのか、バックコーラスはなしで、歌へのこだわりが感じられた。
グラハムナッシュが結構全体を引っ張っており、このグループにおける彼の高音ボーカルの重要性を改めて感じた。スティルスのギターもこのバンドでは魅力だが、随所で「頑張った」プレイが見られた。ロック的な部分はいうまでもなく彼の貢献度が大きいが、だみ声もまた味がある。
しかし、何より驚いたのは、20年ほど前には、ぶくぶく太ってもう死ぬだろうと思われていたデビッド・クロスビーの健在ぶり。ただ立ってにこにこしているだけかと思ったら、ソロパートもあり、アコギでは独特の音色とフレーズを聴かせ、また声量も落ちていない(音は外し気味ではあったが、まあ枯れた味か)。しまった。オペラグラスを持ってくるんだった。もっとしっかり顔を見たかった。全然期待してなかったんで。
たびたびのMCで名前が触れられていたジャクソン・ブラウンその人が現れたときは大驚き。もちろん客席全体が。全くのサプライズだった(来週から来日公演のよう)。歌った曲は最近のものだったような気がする、しっとり聞かせるナンバーだったが、「ラニング・オン・エンプティ」とか、「ブールバード」とか、「ロイヤーズ・イン・ラブ」とかいい曲がいろいろある人。もうちょっとやってくれても良かったが、前記の曲をナッシュとのデュオで歌い、1曲だけで去って行った。こんなサプライズがあったのは私のライブ観戦史上初めてである。
アンコール最後の曲は、「teach your children」。お馴染み。そういえば、チベット弾圧に抗議する曲もあった(欧米のミュージシャンにはかなり興味がある点なのだろう。)。まだあれやってないだろう。「woodstock」は?「青い目のジュディ」は?バースの曲やホリーズの曲はやんないのか?「OHIO」やってくれーとか、いろいろあったが、まあ、本当にしみじみ伝説を味わえたライブだった。
ニールヤングといっしょに来たら、また見に行こうか。
演奏を聴きながら、いろいろと思いをはせ、花粉症の影響も相まって流れ落ちそうな涙をごまかしながら堪能していた。
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