匿名テロ

以前から、Twitterというのは、便利な部分がある一方で、

非常に問題をはらむメディアだと思っていた。

なので、そこに書き込む等のことは一切しないことにしている。


先日の、検察庁法改正にかかる問題の際には、一定の役割を果たした部分もあるのかもしれない。

しかし、基本的に匿名で、しかも少ない字数で書き込む手軽さから、

思慮のない、また責任を伴わない書き込み→攻撃ということが可能になる。

相手が巨大権力とか、こんなことをもろともしない大きな力を持つ者だったりすればまだかまわないのだろうが、

不特定多数者を相手にせざるを得ない芸能人とかスポーツ選手とか、

そうでなくても、ちょっとある部分で有名になったりした程度の個人

(それは、事件当事者等の場合もあろう)である場合、

その個人を抹殺するのにはほんとうに都合の良い武器になる。

匿名者は、自ら責任を取ることはないし、具体的に問われることも少ない。


顕名で毎朝のように国や国民の問題について勝手なことをほえる与太者も、これはこれで困ったものだが、

実際には、この匿名の多数者(実際は多数なのかどうかも不明・・Twitterアカウントは多数保有できるらしいので)によるものの方が、とても問題をはらむ。

昔、「声なき声に耳を傾ける」と言った、現ソウリの祖父さんに当たる人がいたが、

この「声なき声」が匿名で声を上げて、取り返しのない事態をもたらす。

時に一個人を破滅に、そして死に追いやる。


おそらく、書き込んだ匿名君たちも、

このようなメディアがなければ、書き込む必要もなかったはず。

頭の中でちらっと考えても、それを表明しようなどとは大して思わなかったはず。

それが、書き込む場が与えられたことで、

そして、そこにたくさんの書き込みがあることで、

ある種の感覚に陥り、自分も書きこむ。

もちろん、多くの者は、大変な結果をもたらすなどと言う気持ちまではなく。


だれかが書いていたが、

このようなメディアが出来てしまった以上、

同じことは繰り返される。決してなくなることはない。

今後は、

「じぶんはこういうことはしない」のは当然として、

「書き込みを気にしない(見ない~見ても気にしないでスルーする)」

という「スキル」(?)を、

特に書き込まれるリスクがある人たちは、身につけていかなければならないのだろう。


匿名テロから身を守るために。

結局、この匿名テロの背景にも、「大衆」がはらむ問題があるわけだけど。




ろっくおじさんの戯言

ビートルズが全米制覇をした年に生まれた男(いちおうべんごし)が、音楽ネタや日々の雑感を綴る。仕事には役に立たないブログ。

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