44年ぶりのルーフトップライブ映像

夕食後洗い物をしながらYouTubeを見ようとしていたら、B4のルーフトップライブ映像を発見。

20分と書いてあったので、全部やるのかも知れないと思い、スマホで再生しながら皿を洗う。その後洗い終わり、最後まで。

曲順は、「get back」「don't let me down」「i've got a feeling」「one after 909」「

dig a pony」「get back」。


44年前の春になる前の頃。小6だった。テレビでビートルズの映画「let it be」が放映され、ぼろいテレコ(録音ボタンが自然に上がっちゃったりする)をテレビの前に(貼り付けて)置いて録音しながら見た。

途中で友達(女子が数名)が遊びに来たがスルーし、弟が呼びに来たりしたが追い払ったり、なんとか最後まで見て録音した。もちろんそういった外部の雑音が入りまくり。


まだビートルズを聴き始めてからも半年くらいの頃。聞くもの聞くものがみな新鮮で、感動ばかりであったころ。めったにないテレビでの洋楽の映像放映であった。

この映画自体を、このとき以来見ていない(いろいろな大人の事情で、この「let it be」は、事実上「お蔵入り」となっていたのだ。)が、確かに全体に重苦しい雰囲気が漂っているものだった。ただ、そのころは個人的には、新しい音楽、というかデモテープ的なものでもいろいろな曲が奏でられることが本当にうれしく、この雑音まみれのテープは、その後何度も聞くことになる(もちろん映像なんて個人の家では録画が出来なかった時代である。)。「dig it」のロングバージョンとか、「the long and winding road」のおふざけバージョンとか、いろいろてんこ盛りであった。


ルーフトップライブは、音だけは何度も聞いているので、44年ぶりに聞いても「おんなじだなあ」などと思ったが、映像はまた違った趣があった。ゲットバックのギターのフレーズはジョンが弾いてたんだ!とか、ビリー・プレストンがルーフトップにもいたんだ!とか、ジョージがしゃがみ気味にジョンの足元でポーズ、なんていうシーンがあったんだ、リンゴが全般に表情が暗いなあ,等々、またいろいろと見方も変わったところがある。

ルーフトップでの演奏は選曲も素晴らしく、個人的には好きな曲ばかり。特に「dig a pony」の重たい感じは当時も新鮮に思えたが、今聞いても本当によい。「one after 909」(実はデビュー前から演奏していた)はポンキッキでよくかかっていたりした。最後期のビートルズが奏でる音。ライブをやめていたバンドの、本当に貴重な屋外ライブである。ゲット・バックのいわば「リプライズ」のところで、警察官が上まで上がってきて何か指示をしたシーンがあり、ポール以外は一瞬演奏を途切れさせるのだが、その後ジョンがフレーズを入れてまた元の演奏にもどり、警官は去って行く、このシーンが当時も印象的で、記憶が甦った。


何でいまごろこんな映像がYouTubeにアップされているのかというと、おそらく、長年にわたりお蔵入りだったこの「let it be」(言い換えれば、「get back session」)の映像が、近々リニューアル公開されるという話があるからだと思う。おそらく今年中には出てくるはずだ。そのときには、44年前に私がテレビで見たときよりも多くの映像が見られるはずである。

44年前に録音したテープは押し入れのどこかにあるはずである。44年前のテープがそのまま再生できるのかはわからないが(たぶんソニーの60分テープだったと思う)、探してみようと思う。

ろっくおじさんの戯言

ビートルズが全米制覇をした年に生まれた男(いちおうべんごし)が、音楽ネタや日々の雑感を綴る。仕事には役に立たないブログ。

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