トッドラングレンの「新譜」

これは昨年出ていたのか。日本での正式発売はないのか?

60年代から活動している鬼才の新譜。

かつて、さまざまなバンドのプロデュースでならし、グランド・ファンクを再生させたり、xtcの大傑作「skylarking」をアンディ・パートリッジと大げんかしながらもものにしたり、自分のバンド「ユートピア」ではビートルズのそっくりさんをやったり等々、そのポップセンスたるや並ぶものはいない。

数年前にはビルボード東京でのライブに行ったが、すっかりこれまでと違うダンスミュージックの路線で「i saw the light」とかをやられて度肝を抜かれた。

ある意味真に革新的なお方。


そのトッドが、昨年出した新譜「space force」。久々の「衝動買い」。

リバーズ・クオモ(weezer)、ニール・フィン(split ends, crowded house)、スパークス、エイドリアン・ブリュー、トーマス・ドルビー、リック・ニールセン(cheap trick)、スティーブ・ヴァイ等といったさまざまなメンツと組んで作ったこのアルバムがことのほかよい。

リバーズ・クオモとの曲は、スカ調の異色の曲でこれも癖になりそうな良さがあるが、ニール・フィンとかスパークス等、ひねくれポップセンスの面々との作品にトッドの真骨頂が現れている感じ。あまり聞いたことのない若手とのコラボも佳作だし、終わりから2曲目のlemon twiggsとの作品なんて、このバンドのトッド愛にあふれており、さらにスティーブ・ヴァイとの意外なコラボ(グレタ・トゥーンベリにジャンプスーツを着せて空を飛ばせるイメージなのだと)もいけてる曲。この人何歳なのか知らないが(70代中盤であろう)、未だ褪せることのないポップセンスというところで、本当ににんまりさせられる。

いくつになってもこんなに聞かせてくれる作品を出してくれるなんて本当にうれしいこと。今年前半の愛聴盤となりそう。

やはり昨年出ていたボニー・レイットの新譜も、上記とは全くタイプが違う作品ながら、こちらも年齢を感じさせない勢いのある佳作であった。

もっと若手のバンドに良い曲出してほしいんだけどね。

今は日本とかのバンドの方が英米よりも良さそうな感じだな。こちらの掘りが足りないかな。




ろっくおじさんの戯言

ビートルズが全米制覇をした年に生まれた男(いちおうべんごし)が、音楽ネタや日々の雑感を綴る。仕事には役に立たないブログ。

0コメント

  • 1000 / 1000