洋楽ロック遍歴②(1977年~全米トップ40、パンク・・)

クイーンから入り、ビートルズにはまりながら、中学へ進学。その1977年は、あの「ホテルカリフォルニア」が日本でも大ヒット。半年洋楽チャートから落ちなかったほど。BCRやその周辺のアイドルグループ(バスター、パットマッグリン、イアンミッチェル等々)ばかりがはやるのに(今で言うAKBばかり、ジャニーズ系ばかり、というのと似てる?)辟易していた私としては、まさに溜飲を下げたという感じ。もともと西海岸の明るく乾いたカントリーフレイバーで売っていたイーグルスが、前作あたりから変貌し、この「ホテル・・」で頂点に達した。「ここには1969年以来スピリットは置いてない」とのフレーズに象徴される、西海岸ヒッピームーブメントへの憧憬を冷めた目で見る視点も含め、非常に象徴的な名曲であったと思う。個人的には、今でもカラオケで歌う等、大変思い出深い曲。

なお、私の中では(もちろん私だけではないと思うが)、ロックしにおけるポイントとなっている年は、「1962年」「1967年」「1970年」「1977年」「1989年」といった感じと認識しております。わかりますよね?わかるひとは。異論あると思うけど。

この年あたりより、日本にもパンクムーブメントが上陸し始めた。実際にはニューヨークあたりで75年頃からテレビジョン、ラモーンズ、トーキングヘッズ、パティスミス、ブロンディ等々さまざまなバンド・ミュージシャンが出始めていたが、どちらかというとアーティスティックな色彩がニューヨークパンクは濃かったようにも思われる(まあ、ブロンディはちょっと違うし、ラモーンズも直球2分完結型だったが)。これに対し、ロンドンパンクは、より直情的、政治的ないしアナーキーな感じだったように思う。日本では、パンクと言えばこちらがまずは受けた。とりわけ、でかい安全ピンをあしらったレザースタイルの服、スリムなブラックのジーンズ、またギンギンに立てた髪等のとんがったファッションのほうが、若者層に広まったように思う。
バンドとしては、当時有名なところで、セックスピストルズ(&シドビシャス)、クラッシュ、ストラングラーズ等いろいろあったが、日本ではピストルズに加え、ストラングラーズが結構受けてたのではないか。ピストルズは、「ゴッド・セイブ・ザ・クイーン」という曲が女王冒涜と言うことで日本で放送禁止となるというスキャンダラスなイメージも含め、時たまテレビで見かけた映像が,当時の自分にはかなり刺激的であった(なお、私はこの曲を放送禁止前に、AMラジオで録音しており、それは今でも保存してある、と思う。)。ピストルズは,オリコンでも結構上位に入ったんじゃないかと思う。ストラングラーズは、独特の美観を持ったバンドであった(今も活動している)が、ドアーズにリードベースが入ったような、ソリッドかつ攻撃的な前のめりなサウンドで(パンク系にしては演奏もうまい)、これも当時映像を見て背中に電撃が走ったような強烈な感動を覚えた。「ブラック&ホワイト」というアルバムは、もっともっと評価されていいまさに名作であった。

同じ年に、ひょんなことからラジオ関東(当時)の「全米トップ40」を聞くようになった。こちらは、およそパンクムーブメントとは関わりのない、アメリカのメインストリームをおさえてゆくような番組で、最新情報に飢えていた自分には貴重な情報源であった。ただ、上がってくる曲の多くが自分の趣味に合うというものではなかったが。それでもこの年は、スティーブミラーバンドとかなかなかかっこいいと思ったし、マービンゲイの「黒い夜」という名曲も上位に入っていたな。なお、パンクについて前記したが,実際にはパンクに関する情報よりも、この全米ヒットチャート関係の情報の方がずっと多かったというのが実情であった。ただ、自分の志向が米国ではなく英国であると強く認識させられたのが、この1977年であったことも事実。

また、何かとさかのぼり歴史探索をするのが好きな私(大相撲やプロ野球とかもそうであった)が、書店で手に取ったある雑誌(今で言うムック本)で、ロック勃興期からのさまざまなミュージシャンの存在を知ることになる(ジミヘン、ジャニス、ドアーズ、クリーム、ツェッペリン、プログレ系のバンド等々)。この本との出会いが、まさにその後長年にわたりこの分野の泥沼にはまってゆく大きなきっかけをもたらしてくれたのであった。

とにかく、この頃の何年かの時期は、耳に入ってくるさまざまなサウンドが本当に新鮮であった。ロックシーン自体も、新旧入り乱れてまた活況を呈してきていた時期だったように思う。特にイギリスは。

ろっくおじさんの戯言

ビートルズが全米制覇をした年に生まれた男(いちおうべんごし)が、音楽ネタや日々の雑感を綴る。仕事には役に立たないブログ。

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