今年もまたグラミー賞の季節である。
グラミー賞は、米国において、毎年その年の最も優れた(?)音楽に対し与えられる賞で、さまざまなジャンルに関し、部門賞も設定されている(年々どんどん増えている!)が、やはりポピュラー音楽会においては最高の賞と、一応位置づけられているのだと思う。
米国における賞だし、必ずしも売上が大きかったから有利というわけでもない(その点日本のレコード大賞とはだいぶ違う)。なので、イギリスのミュージシャンはあまり取っていない(と思う)。ビートルズも、たぶんサージェント・ペッパーは67年のアルバム・オブ・ジ・イヤーに選ばれていると思うが、他は初期の頃新人賞か何かとったくらいではないか。(ポールは、ウイングスの「バンド・オン・ザ・ラン」で4部門受賞かなんかだったと思うが。
個人的には、毎年気にはなるものの、それほど興味が強いというわけでもない。
かつては、77年度のレコード・オブ・ジ・イヤーに「ホテル・カリフォルニア」が選ばれて狂喜したこともあったが。
しかし、昨年度は、私が年間ベスト(聞いた限りでの)に選んでいた、ベックの「モーニング・フェイズ」が、アルバム・オブ・ジ・イヤーに選ばれ、自分の感覚も捨てたものではない、などと一人で喜んでいた。
そういうわけで、来週あたりに発表される今回のアルバム・オブ・ジ・イヤー、私の一押しは、
Alabama Shakesの「Sound and Color」なのです。
(自賛するわけでもないが、ノミネートアルバムが発表される前の時点から、このアルバムが取る、と既に言っていたのです。)
アルバムタイトル曲は、アップルのCMでも流れています。
このバンド、名前の通りアメリカのバンドで、サウンドも基本的にはアメリカンロックの王道を行くような音。ファーストアルバムはまさにそのような路線で、その線が好きな人たちにはとても評価が高かったと思うが、個人的にはあまりピンときてはいなかった。テデスキ・トラックスバンドみたいなもんかな。
ところが、この「Sound and Color」、サウンドにかなりの変化があったよう。
曲自体は前のアルバムの路線が基本なんだと思うが、サウンド的に「音響派」というか(たぶん言葉の使い方が不正確)、そのようなものを取り入れ、とても奥行きが深くなっており、かつオルタナ系の趣きも多く取り入れている。ギターの鋭い響きもとてもよい。
そして、ボーカルが圧倒的。当初、黒人男性シンガーが裏声で歌っているのかと思っていたら、映像を見たら「ミセス・ダウト」のような風貌の巨漢女性シンガー。表現力・声量ともにすばらしい。
このアルバム、何度も繰り返して聞いたが、すて曲がない感じ。11曲とコンパクトにまとまっているのも良い。
とりわけ、2曲目、4曲目、それから7,8曲目あたりでちょっとお間抜けにストレートパンクのようなサウンドを聴かせる曲も含め、非常に気に入っている。
ちまたでは「ケンドリック・ラマー」とかが有力と言われているようだが(私はどうしてもラップ系・ないしヒップホップ系というのにあまり思い入れが持てない。サウンドそれ自体にあまり魅力を感じないんだな。ベックはラップやヒップホップの要素を高い音楽的素養の基礎の上に取り入れていて非常に良いのだが。)、なんとかAlabama Shakesに取ってもらいたいなあ。アルバム・オブ・ジ・イヤーだけでいいんで。
グラミー賞は、米国において、毎年その年の最も優れた(?)音楽に対し与えられる賞で、さまざまなジャンルに関し、部門賞も設定されている(年々どんどん増えている!)が、やはりポピュラー音楽会においては最高の賞と、一応位置づけられているのだと思う。
米国における賞だし、必ずしも売上が大きかったから有利というわけでもない(その点日本のレコード大賞とはだいぶ違う)。なので、イギリスのミュージシャンはあまり取っていない(と思う)。ビートルズも、たぶんサージェント・ペッパーは67年のアルバム・オブ・ジ・イヤーに選ばれていると思うが、他は初期の頃新人賞か何かとったくらいではないか。(ポールは、ウイングスの「バンド・オン・ザ・ラン」で4部門受賞かなんかだったと思うが。
個人的には、毎年気にはなるものの、それほど興味が強いというわけでもない。
かつては、77年度のレコード・オブ・ジ・イヤーに「ホテル・カリフォルニア」が選ばれて狂喜したこともあったが。
しかし、昨年度は、私が年間ベスト(聞いた限りでの)に選んでいた、ベックの「モーニング・フェイズ」が、アルバム・オブ・ジ・イヤーに選ばれ、自分の感覚も捨てたものではない、などと一人で喜んでいた。
そういうわけで、来週あたりに発表される今回のアルバム・オブ・ジ・イヤー、私の一押しは、
Alabama Shakesの「Sound and Color」なのです。
(自賛するわけでもないが、ノミネートアルバムが発表される前の時点から、このアルバムが取る、と既に言っていたのです。)
アルバムタイトル曲は、アップルのCMでも流れています。
このバンド、名前の通りアメリカのバンドで、サウンドも基本的にはアメリカンロックの王道を行くような音。ファーストアルバムはまさにそのような路線で、その線が好きな人たちにはとても評価が高かったと思うが、個人的にはあまりピンときてはいなかった。テデスキ・トラックスバンドみたいなもんかな。
ところが、この「Sound and Color」、サウンドにかなりの変化があったよう。
曲自体は前のアルバムの路線が基本なんだと思うが、サウンド的に「音響派」というか(たぶん言葉の使い方が不正確)、そのようなものを取り入れ、とても奥行きが深くなっており、かつオルタナ系の趣きも多く取り入れている。ギターの鋭い響きもとてもよい。
そして、ボーカルが圧倒的。当初、黒人男性シンガーが裏声で歌っているのかと思っていたら、映像を見たら「ミセス・ダウト」のような風貌の巨漢女性シンガー。表現力・声量ともにすばらしい。
このアルバム、何度も繰り返して聞いたが、すて曲がない感じ。11曲とコンパクトにまとまっているのも良い。
とりわけ、2曲目、4曲目、それから7,8曲目あたりでちょっとお間抜けにストレートパンクのようなサウンドを聴かせる曲も含め、非常に気に入っている。
ちまたでは「ケンドリック・ラマー」とかが有力と言われているようだが(私はどうしてもラップ系・ないしヒップホップ系というのにあまり思い入れが持てない。サウンドそれ自体にあまり魅力を感じないんだな。ベックはラップやヒップホップの要素を高い音楽的素養の基礎の上に取り入れていて非常に良いのだが。)、なんとかAlabama Shakesに取ってもらいたいなあ。アルバム・オブ・ジ・イヤーだけでいいんで。
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